アロング・ザ・アーカイバル・グレイン 1 物語のはじまり 1.1 Eikichi Iso and the First Development of Horai Rice in Taiwan
1.1
Eikichi Iso and the
First Development
of Horai Rice in Taiwan
磯栄吉は、1912年から1950年まで日本の植民地であった台湾に派遣された日本人作物育種家です。彼は、日本の品種と台湾の土壌で栽培できる品種を交配し、日本の消費者に好まれる米を作るため、新しい品種の米を栽培しました。この新品種は「蓬莱米」として知られています。
参考文献
https://cross-currents.berkeley.edu/e-journal/issue-33/leow
ARCHIVE
米の研究に取り組む(左から)西口逸馬、森山唐次郎、末永仁、磯栄吉。
出典: www.japantimes.co.jp
磯栄吉と一緒に仕事をした研究者、末永めぐみについての記事。台中65号研究時に技術開発を担当した。
https://www.nippon.com/ja/column/g00518/?pnum=1
磯栄吉の肖像画。
出典はこちら。ウィキデータ
台湾における磯栄吉と蓬莱米の物語
https://www.youtube.com/watch?v=KKJaU_-SuFM
この2枚の写真は、磯栄吉らが戦後、山口県の農業試験場に勤務していたときに撮影したものです。
IMG_5691.HEIC
写真提供:中島敏雄
写真右は、磯栄吉の遺稿。農業と道徳についての文章です。以下は、遺稿の内容です。
いかなる農夫も作物に対する限りただ誠あるのみで虚偽は許されない。
故に人を道徳的にならしめる。木石を相手にする工人にも道徳が与えられる。物のみでなく生命をも相手にする農人が愛なる要素を加えてさらに人間性を豊かにする。農人は求めず意識せずして道徳を授かる民族中の恵まれた階層であり、農業は道徳をも育てる。それにより民族の健全性が保たれ「農は国の基」となる。
真の道徳教育は可能であり技術訓練の中にも生まれる。このことは教育を科学する現代の教育方法にとりて一考を要することと思う。
遺稿(農業と道徳).pdf
磯永吉追想録 より
山口県立文書館 蔵