このプロジェクトは、*アン・ローラ・ストーラーの著書『Along the Archival Grain』を引用しながら、1942年から1945年までの日本のインドネシア植民地化時代に、食糧増産のために導入された穀物政策(米、果物、野菜)に関するアーカイブの調査の実施です。日本の植民地当局が、メディアを通じて食糧資源や領地に対する教義、操作、統制をどのように扇動したか理解することを目的としています。
アーカイブを深く掘り下げるにつれ、当局が実施した穀物政策は、インドネシアを支配するための道具として利用していた「植民地主義的アイデア」の一端であったことが伺えます。日本の植民地当局が発行していたプロパガンダ雑誌『ジャワ・バル』は、当時の社会的・政治的状況を研究するための貴重な資料の一つです。この雑誌は、日本の文化や教義を広めるだけでなく、大東亜戦争(Perang Asia Timur Raya)の際に日本軍への支援物資を集めるための役割も担っていました。
わたしたちは、当時の記事、ポスター、歌、『ジャワ・バル』の表紙、そしてプロパガンダ映画会社であった『日本映画社』による短編映画を通して、日本植民地時代に起きたインドネシア農業史の物語を新しく刻み直すことに挑戦しました。そして、これまでの調査を通じて、資料をただ読むだけでなく、当時の人々の生活に影響を与えた穀物政策を分析し、批判することが非常に重要であることに気づかされました。
このプロジェクトはプロパガンダ的な物語の背後に隠された、様々なレベルの農業問題や構造的な暴力を、現代に問い直すための招待状なのです。
アロング・ザ・アーカイバル・グレイン
Unveiling agriculture propaganda during Japanese colonialism